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闇金とは?違法な手口と見分け方、怖い取り立てを受けたときの対処法

お金に困ったとき、「ブラックOK」「即日融資!」「審査不要」などの広告に惹かれたことはないでしょうか?

このような広告を出している業者は闇金です。闇金は法外な利息を要求してくるため、一度借りてしまうとそのままでは借金地獄から抜け出せなくなります。絶対に闇金に手を出してはいけません。

この記事では、闇金とは何か、どのような手口を使ってくるのか、闇金かどうかの見分け方から借りてしまったときの対処法までをわかりやすく解説します。

闇金とは

闇金とは、貸金業者として必要な登録をしていない「闇」の金融業者のことです。

法律を無視した業者なので、正規の金融業者から借入ができないブラックリストに登録された人にも貸付を行います。

そんな利用者の弱みにつけ込んで法外な利息を要求し、払えない場合には悪質な取り立てを行います。闇金は取り立ての手段を選ばず、利用者を精神的に追い込んでお金を支払わせることを目的としているので、いったん闇金からお金を借りると逃げられなくなります。

闇金には様々な種類がある

かつて、闇金といえば暴力団員風の男たちが脅迫的な取り立てを行うというものが主流でした。しかし、現在では闇金の手口が巧妙化するとともに、様々な種類の闇金が登場しています。

ソフト闇金 ソフトな対応で利用者を騙し、法外な利息を払わせる闇金
ツケ払い・
後払い現金化
ほとんど価値がない商品を後払いで購入させ、キャッシュバックと称して融資するが、法外な手数料を含めて支払わせる闇金
先払い買取 中古品の買取を装って買取金額を振り込むが、買取をキャンセルして法外な手数料とともに返金を迫る闇金
給料ファクタリング 給料債権を買い取って融資するが、法外な手数料を徴収する闇金
090金融 携帯電話でのやりとりのみで勧誘・融資・取り立てを行う闇金
クレジットカード現金化 クレジットカードで購入させた商品を買い取るが、その際に法外な手数料を徴収する闇金
個人間融資 個人間の厚意による貸し借りを装いながら、法外な金利で融資を行う闇金
LINE闇金 LINEのやりとりだけで法外な金利を伴う融資を行う闇金
Twitter闇金 Twitter上で勧誘し、法外な金利を伴う融資を行う闇金
システム金融 事業者に対して手形や小切手を担保に融資し、不渡りを恐れる利用者に法外な利息を払わせる闇金
押し貸し 勝手に銀行口座に金銭を振り込み、法外な利息とともに返済を迫る闇金
カラ貸し 融資をしていないのにしたと言い張り、法外な利息とともに返済を迫る闇金
年金担保金融 高齢者に融資をするが、年金受取口座の通帳などを預かり、振り込まれた年金の中から元金と法外な利息を徴収する闇金
自動車金融 融資する際に自動車の名義を業者に移して担保にとり、法外な利息とともに返済を迫る闇金
チケット金融 商品券や回数券などを後払いで販売し、指定した金券ショップで現金化させるが、後に販売金額の返済を迫る闇金。
家具リース金融 家具を買い取った上でリース契約を結び、リース料と称して法外な利息を支払わせる闇金
紹介屋 多重債務者に対して他の闇金業者を紹介し、そこで借り入れた金額の中から法外な紹介料を徴収する闇金
整理屋 多重債務者に対して債務整理の案内をして手数料を徴収するが、実際には債務整理をしない闇金

闇金の恐ろしい手口

「自分が闇金の罠になど引っかかるはずがない…」「すぐに返済すれば大丈夫だろう…」と考えている方は多いですが、それは闇金の恐ろしさを知らないからです。

ここでは、闇金の恐ろしい手口をご紹介します。

簡単にお金を貸し付ける

多重債務で金融ブラックとなった人は、正規の貸金業者から借り入れることはできません。また、総量規制のためにこれ以上借入ができなくなっている人も数多くいます。

このように、どこからも借入ができなくなった人に対しても、闇金は簡単にお金を貸します。むしろ、このような正規貸金業者に借入れができない人たちをターゲットにしてお金を貸し、後で弱みにつけ込んで法外な利息を支払わせるのが闇金の手口です。

法外な金利を要求する

闇金は、貸付の際に法外な金利を設定します。「トサン」、「トゴ」といった金利が代表的です。

  • トサン(10日で3割)…年利1,095%
  • トゴ (10日で5割)…年利1,825%

正規の貸金業者が適用する法定金利は最大でも年利20%ですから、闇金の金利がいかに暴利であるかがお分かりいただけるでしょう。

トサンで10万円を借りたとすると、10日後に元金10万円と利息3万円の合計13万円を返済しなければなりません。

返済できない場合には利息の3万円のみ返済してスキップすれば闇金は大人しくなります。しかし、完済するまで法外な利息を支払い続けなくてはなりません。

払えなければ悪質な取り立てをする

利息も支払えないようになると、以下のような悪質な取り立てが始まります。

  • 電話で脅迫される
  • 昼夜問わず、頻繁に電話がかかってくる
  • 自宅の玄関や壁などに「金返せ」「ドロボー」などの貼り紙をされる
  • 寿司やピザなどの出前、デリバリーを勝手に注文される
  • 自宅に救急車や消防車を呼ばれる

家族や職場などの関係者にも嫌がらせをする

闇金は利用者を精神的に追い込むことが目的なので、家族や職場などの関係者にも悪質な嫌がらせをします。

これらの人たちが闇金から頻繁に電話を受けるようになると、人間関係が破壊されてしまいますし、職場でも業務に支障をきたすという理由で退職に追い込まれることが少なくありません。

闇金と正規の金融業者との違い

闇金と正規の金融業者との違いが分からない場合は、以下の4つのポイントに着目すると容易に判別することができます。

貸金業登録をしているか

正規の金融業者は、必ず国(財務局)または都道府県に貸金業者としての登録をしています。そして、ホームページや広告には登録番号を表示しているはずです。

それに対して闇金は無登録で営業していますので、登録番号などは表示していません。ただ、中には虚偽の登録番号を表示している闇金もいるので注意が必要です。

登録貸金業者の情報は金融庁のホームページに掲載されている検索サービスを利用して確認できますので、参考になさってください。

【参考】:金融庁|登録貸金業者情報検索入力ページ

住所と電話番号を公表しているか

正規の金融業者は、事業所の所在地と連絡先(固定電話の番号)を公表することも貸金業法という法律で義務付けられています。

しかし、闇金のほとんどは事業所を構えておらず、携帯電話のみで営業を行っています。ホームページや広告などに住所と固定電話の番号が掲載されていない場合は、闇金であると判断してよいでしょう。

金利が法定内か

法定金利とは利息制限法で定められた上限金利のことで、利率は貸付額に応じて年15~20%です。正規の金融業者は、必ずこの法定金利を守っています。

それに対して闇金は、トサン(年1,095%)やトゴ(年1,825%)といった暴利で貸付を行っています。中にはもう少し低い金利で貸し付ける闇金もいますが、「年利」に換算して20%を超えていないかを確認することが重要です。

取り立てのルールを守っているか

貸金業者が取り立てを行う際のルールも、法律で定められています。代表的なルールとして、以下のものがあります。

  • 夜9時から翌朝8時までの間は、正当な理由なく取り立てをしてはならない
  • 勤務先など自宅以外の場所に正当な理由なく連絡してはならない
  • 貼り紙や立て看板により債務者の借入に関する事実などを公表してはならない

闇金と知らずに借りた場合でも、このような取り立てを受けた場合には、その時点で闇金であると判断できます。

【参考】:貸金業法 第二十一条 及び 貸金業法施行規則 第十九条

闇金かどうかの見分け方

実は、闇金の特徴を知っていれば、闇金かどうかを見分けることは簡単です。ここでは、前項でご紹介したチェックポイントよりもさらに簡単に闇金を見分ける方法をご紹介します。

「ブラックOK」などの広告

闇金の広告には、次のような甘い誘い文句が記載されているという特徴があります。

「ブラックの方もOK」
「審査不要!即日融資します」
「他で断られた人でも必ず借りられます」

正規の金融業者は法律に従って審査を行うため、以上のような対応はできません。もちろん、このような広告を出すこともありません。

SNSで勧誘してくる

最近の闇金には、Twitter、LINEなどSNSのメッセージで「お金を借りませんか?」と働きかけてくる手口が増えています。

正規の金融業者なら、SNSやメールマガジンなどに広告を出すことはあっても、このように個人的に勧誘してくることはありません。

携帯電話のみでやりとりをする

古くからある090金融などは、携帯電話でのやりとりのみで融資をします。最近のSNSを使う闇金も、それぞれTwitterのみ、LINEのみのやりとりで融資をします。

正規の金融業者の場合は審査手続きがあるので、このように携帯電話でのやりとりのみで手続きが完結することはありません。電話を用いる場合も、携帯電話ではなく固定電話を使用します。

闇金業者から怖い取り立てを受けたときの対処法

もし、闇金から借りて返済できなくなり、怖い取り立てを受けてしまった場合は以下のように対処しましょう。

1円も返済しないこと

闇金には1円たりとも返済する必要はありません。判例上、暴利を伴う貸付は出資法違反という犯罪に該当し、民法上も「不法原因給付」に該当するため、貸し手の返還請求は認められないとされています。

少しでも返済すると闇金から「カモ」と判断され、次々に返済を迫られることになります。したがって、まずは「1円も返済しない」と決めることが重要です。

でも無視するのは危険

とはいえ、単に無視するだけでは、当然ながら悪質な取り立てや嫌がらせが始まります。

闇金との関係を絶つためには、「違法なお金は返済しません」と明確に意思表示をすることが必要です。

闇金は脅せば支払う人をターゲットとして返済を迫るので、返済しない姿勢を貫けば、やがて諦めて他の利用者にターゲットを移します。

専門の機関に相談すること

ただ、1人で闇金に立ち向かうと、闇金が諦めるまでの間に悪質な取り立てや嫌がらせが繰り返され、生活が破壊されてしまう可能性が高いです。

そのため、専門の機関に相談してサポートを受けることが重要となります。

闇金から借りてしまったときの相談窓口

闇金問題を相談できる窓口は、警察と司法書士・弁護士です。

取り立てや嫌がらせがひどいときは警察へ

犯罪的な取り立てや嫌がらせを受けているときは、警察に相談しましょう。融資や返済金の振り込み記録、業者との通話を録音したデータなどの証拠を持参して相談すれば、警察が動いてくれる可能性が高まります。

闇金は刑事事件として立件され、逮捕されたり犯罪収益を没収されることを恐れていますので、警察が介入した利用者に対しては請求を諦めることもよくあります。

根本的に解決するためには司法書士・弁護士へ

警察はすぐに動いてくれないことも多いので、闇金問題を根本的に解決するためには司法書士・弁護士といった法律の専門家に相談することをおすすめします。

司法書士・弁護士は依頼者を闇金から守るために、すぐに対応してくれます。闇金も、法律の専門家に依頼した利用者にお金を支払わせることは困難であることを知っていますので、請求を諦める可能性が高いです。

専門家のサポートを受けることで、平和な生活を取り戻すことができるでしょう。

まとめ

闇金とは、要は違法な金融業者のことです。最初から法律を無視しているため、言いなりになっているとどこまでも追い込まれ、莫大なお金を支払わせられるとともに、家庭生活や社会生活も破壊されてしまうおそれがあります。

闇金から借りてしまったときは、法的に適切な対処法をとらなければなりません。グリフィン法務事務所に相談して、闇金問題のスムーズな解決を目指しませんか。

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