「闇金にお金を用意したので完済したい」と伝えたところ、以外にも闇金は完済を拒否することがあります。なぜ、闇金は完済させてくれないのでしょうか?
これは闇金の悪質なビジネスモデルが関係しています。この記事では、闇金が完済させてくれないのはなぜか?お金を借りても完済する必要がない理由、さらには対処法についてご説明します。
闇金が完済させてくれないのはなぜ?
闇金利用者の誰もが、できるだけ早く借金を全額完済して闇金とは手を切りたいと望むことでしょう。
しかし、お金を用意して完済したいと伝えても、闇金は色よい反応を示さないことがあります。その理由は簡単で「利用者に高額な利息を長期間支払わせたいから」です。
闇金にとっては利用者を集めるためには大きなコストがかかります。名簿購入、ダイレクトメール費用、SNS・メールでの勧誘など手間とコストをかけて集客します。
しかし、そうして集めた利用者は真面目に返済する人ばかりではありません。借り逃げしたり、消息不明になったり、弁護士・司法書士に駆け込んだりして、貸したお金を回収できないことがよくあります。
そのため、安定した収入を得るためには、期日までにこつこつと利息を毎回返済するような利用者を増やしたいという思惑があります。
闇金にとってカモとも言える、利用者をそう簡単に手放したくないため、完済をさせるわけにはいかないという裏の事情があるわけです。
闇金が完済させない手口
闇金は完済させないために、様々な手口を使って利用者からの申し出をはぐらかします。結果、いつまで経っても闇金との関係を断ち切ることができません。
連絡を無視する
通常、闇金は支払日の前日にお金を用立てできたという前日連絡をするように求めます。また、当日に入金が完了したら、その連絡をするように要求します。
しかし、闇金は「入金する口座を後で教える…」と伝えたまま、その後は電話しても出ない、メールしても返事をしないことがあります。
その後、しばらくして「利息だけ口座に入金しろ…」といった連絡を入れてきて、また、その後、連絡が取れなくなります。このように、完済させないために、利用者からの連絡に応対しないという姑息な手口をよく使います。
ジャンプを勧めてくる
支払い能力がある利用者に対しては、「今回は利息の支払いだけでいい…」「完済を急ぐ必要はない…」「実績をつくっておいた方が次回利用時に得だ…」などと、ジャンプ(利息だけの支払い)を勧めてきます。
闇金はカモと見た利用者に対しては、親切な貸金業者を装い何度もジャンプを勧めて、法外な利息を支払わせて利益を得ようとします。
追加料金・手数料の発生を理由に完済させない
闇金は完済しようとする利用者に対して何かと追加料金の発生を理由にして完済させないようにします。
例えば、「完済するには手続き費用が必要」「手数料が発生する」というように利用者が支払えないような高額な追加料金を提示してきます。
押し貸しをして逃げられないようにする
融資を望んでいないのに勝手にお金を振り込む「押し貸し」をするのも常套手段です。
借りていないから返金すると伝えると、「無理して返済したから、お金が必要でしょう…」「低金利で貸すから借金を一本化しよう…」などと、逃げられないようにお金を振り込む手口を用います。
完済できたとしてもその後も闇金は放っておかない
仮に完済できたとしても、闇金はその後もしつこくアプローチしてきます。闇金は真面目に返済するような優良顧客を放っておきません。
完済後には様々な勧誘や嫌がらせが発生することを覚悟しておく必要があります。
【闇金の勧誘や嫌がらせの例】
- 個人情報が系列の闇金に共有されて、しつこい勧誘が来る
- 「利息が発生していたので支払え」との連絡が来る
- 借りてもいないのに返済しろと連絡が来る
- 闇金から頻繁に「お金を借りろ!」と連絡が来る
- 借りなければ嫌がらせが止まない
闇金は超高金利なので完済するのは難しい
闇金に完済したいと伝えたところ、提示された「法外な利息と膨らんだ元金」に驚くという方は少なくありません。闇金はトサン、トゴという法外な金利を複利で貸し付けますので、しばらく経つとその金額は大きく膨れ上がります。
例えば、トゴ(10日5割の利息)で3万円借りたとして、手数料3,000円、初回利息15,000円が引かれて12,000円しか手元に残りません。しかし、完済するためには10日後に元金と利息を合わせて45,000円を用意しなくてはなりません。
お金に困っている利用者がこのような大金を短期間で用意するのは困難です。10日後に利息だけを返済したとして、その後は複利計算により借金総額はどんどん膨れ上がります。
闇金の金利は超高金利ですので完済するのは簡単なことではないことを肝に銘じておく必要があります。
そもそも闇金には法的に支払う必要はない
利用者の方の多くが闇金のことを貸主とみなして、相手の言うことを聞いてしまいますが、以下のように違法な金融業者です。
- 無登録で貸金業者を営んでいる(貸金業法違反)
- 違法な金利で貸付けをしている(出資法違反)
- 悪質な取り立てをおこなう(業務妨害罪)
また、闇金の貸付けは「不法原因給付」という法律に基づいた原因で給付を受けたわけではありません。つまり、闇金から借りたお金は借金には当てはまらないため、返済する必要はないのです。
闇金が完済させてくれないときの対処法
完済させてくれない闇金は非常に悪質です。いつまでも利用者からお金を搾り取ろうという魂胆が見え見えです。
そのような闇金とは早く関係を断つしか方法はありませんが、自分で交渉するのは困難でしょうから、専門家に依頼するのが適切です。
警察に相談する
警察は事件性が高い“悪質な闇金案件”や“被害者が大勢出ているような案件”ならば、相談後に捜査に入ってくれるかもしれません。
しかし、「闇金が完済させてくれない…」と相談したところで、「それは民事事件だから両者で話し合って解決してください…」と言われる可能性が高いでしょう。
警察は個人間のトラブルには介入しないということを覚えておく必要があります。
司法書士・弁護士に依頼する
闇金が完済を妨害するような悪質な手口を用いてくるならば、あなたはカモとみなされていますので、取引を終了したり、関係を断つことは困難です。
しかし、司法書士・弁護士のような法律の専門家に依頼すれば、すぐに和解交渉に入ってくれます。「取り立て停止」「返済不要」「関係解消」を実現してくれます。
闇金は法律の専門家に刑事裁判に持ち込まれることを嫌がり、一切連絡をしてこなくなるでしょう。闇金とのトラブルは司法書士・弁護士に依頼して解決を図るのが確実な方法です。
まとめ
闇金は真面目に返済する利用者を囲い込むためにはあらゆる手口をつかって逃げられないようにします。「闇金に完済させてもらえない…」とお悩みの場合、闇金に強い専門家を代理人に立てて、交渉をしてもらうことで、ベストな解決方法と言えます。
グリフィン法務事務所は、闇金に強い司法書士事務所です。相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。