闇金は利用者が「支払いをしない」「連絡が取れなくなる」と必ず会社に電話をかけてきます。しかも、支払いをしなければ毎日しつこく電話をかけてきて嫌がらせをします。
闇金が会社に電話を掛けてくるようになると、職場内で非常に苦しい立場に立たされます。場合によっては、会社に迷惑をかけたことで責任を取らされて辞職に追い込まれることもあるでしょう。
闇金が会社に電話で嫌がらせをしてくる場合、できるだけ早く適切な対処をすることが必要です。この記事で対処法について詳しくご説明します。
闇金は利用者の対応に不満があれば必ず会社に電話をする
闇金は申込時に、必ず勤務先の情報(会社名、部署、電話番号)を提出させます。貸し付けをする前に、その職場で本当に働いているのかを確認するため、会社に在籍確認の電話を入れることもあります。
そして、融資後は利用者が遅延をしたり、闇金の指示を無視したりすると、「会社に電話するぞ!」と脅しを入れるだけでなく、実際に会社に電話してきます。
以下のような対応をしてしまった場合、すぐに会社に電話をかけて嫌がらせをしてきますので要注意です。
- 期日に返済できなかった
- 闇金からの電話に出なかった
- メールに返信しなかった
- 借り逃げをした
闇金は普通に返済をしていれば、嫌がらせをすることはありません。しかし、このように利用者の対応に不満を持つとすぐに会社に電話をしてくるということを覚えておく必要があります。
闇金が会社に電話をしてくる理由とは
闇金が会社に電話をするのは嫌がらせ・脅しの常套手段です。会社に電話をして、利用者の同僚や上司に対して「会社が立て替えろ!」「給料を差し押さえるぞ!」といった理不尽な要求を繰り返します。
しかし、闇金は本気で会社に返済の肩代わりをさせようと考えているわけではありません。本来、関係ない会社や社員に対して不当な取立てや嫌がらせを繰り返せば、警察が捜査に動く可能性があるため自分の首を締めることにもなりかねません。
会社に電話をする理由は、あくまで利用者に対して心理的なプレッシャーを与えることです。会社にだけは電話されたくないという、利用者の心理状態を逆手に取って毎日電話をかけてくるわけです。
闇金の目的は、「返済させること」「言いなりにさせること」が本当の狙いです。
【闇金が会社に電話する真の目的】
- 利用者に心理的プレッシャーを与える
- 何とか金策して返済させるため
- 言いなりにして、携帯電話の提供、銀行口座を提供させる
闇金の会社への嫌がらせ手口とは
闇金は会社に電話して様々な嫌がらせをおこないます。
これを放置すると、あなたの会社での評価や立場はますます悪化しますので、できるだけ早めの対処が必要です。
毎日しつこく電話をかけてくる
闇金は利用者が返済するまで毎日しつこく会社にも電話をかけてきます。会社側の反応を見ながら「一方的に怒鳴り散らす」「世間話をして仕事の邪魔をする」「無言電話をする」「ガチャ切りする」など、電話の嫌がらせ方法を使い分けます。
本人を電話口に出せと迫る
利用者本人と連絡がつかない場合、会社に電話をかけてきて本人を電話口に出せと脅すような態度を取ることがあります。
メールを無視したり、電話がかかってきても出ない場合、闇金は会社に電話して騒ぎ立てますので要注意です。
上司や責任者に支払いの立て替えを迫る
闇金は電話口で「上司を出せ…」「社長と話しをしたい…」というように職場の人間を脅して債務を肩代わりさせようとすることがあります。
「使用者責任があるから支払うのは当然だ!」「上司が立て替えるべきだ!」などと理不尽な要求をしますが、第三者が支払う義務はありませんので決して応じてはいけません。
会社に頼んでもいない出前を届ける
闇金の嫌がらせでよくあるのが、ピザや寿司など出前・デリバリーを自宅に届けることです。会社に対しても出前を届けるような嫌がらせをすることがあります。
このように頼んでもいない出前が頻繁に会社に届くようになると、犯人は闇金であることを誰もが疑います。当事者である闇金利用者は会社での居心地がますます悪くなるでしょう。
会社に消防車や救急車を呼ぶ
闇金の嫌がらせがエスカレートすると、火事をでっち上げて消防車を呼んだり、急病人をでっち上げて会社に救急車を呼ぶことも平気でおこないます。このように闇金は返済させるためならば手段を選ばないことがわかります。
会社に電話することは違法行為になる
貸金業法では、利用者が勤務している会社に理由もなくむやみやたらに電話してはいけないということが法律で定められています。しかし、闇金は存在自体が違法業者ですので、法律などはお構いなしです。
闇金は貸金業法に違反していることを分かった上でお構いなしに電話してきます。利用者が返済をしない限り、しつこく会社に電話してくることでしょう。
正当な理由がないのに、債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所に電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所を訪問すること。
【引用】:貸金業法|第二十一条三項|取り立て行為の規制
闇金から会社に電話があったときに本人がすべき対処法
闇金から会社に電話がかかってくるようになったら、できるだけ早めに対処する必要があります。
職場の人に迷惑をかけるだけでなく、最悪解雇に追い込まれるケースもあります。会社に対してはできるだけ正直に反省の意思を伝えるとともに、闇金への対策も並行しておこないましょう。
上司には闇金に借入れをしていることを正直に伝える
まずは職場の上司に対して「闇金にお金を借りてしまった…」ということを早めに伝えましょう。借金の経緯を伝えるとともに、どのような闇金にいくら借りたのかを正直に話すべきでしょう。
反省をしていることと、今後は借金はしないことを上司や同僚にも伝えて理解を得ることが大切です。
解決中であることを伝える
闇金から毎日電話がかかってくると、関係がない会社にとっては非常に迷惑なことです。業務にもいろいろと差し支えが出るため、上司はあなたに対して解雇も含めて厳しい態度で臨まざるを得ません。
そのため、問題を放置せずに先手を打って「弁護士・司法書士に相談中である…」ことを伝えましょう。実際に弁護士・司法書士に相談して取立て・嫌がらせを止めることをおすすめします。
責任を感じて会社を辞める必要はない
闇金から会社に電話がかかってくることで、「職場に居づらい」「迷惑をかけた」ということで責任を感じて会社を辞めようと考える人がいます。しかし、仕事を辞めると経済的にさらに厳しくなりますので、退職することはおすすめできません。
会社も借金を理由に社員をクビにすることはできません。労働契約法第16条では、「客観的に合理的な理由を欠いた解雇は無効」とされています。
仮に会社に迷惑をかけたとしても、本人が反省をして解決を図っているのならば、解雇することはできません。もしも、会社から退職を促されたとしても「不当解雇」に応じる必要はありません。
闇金が会社に連絡してくるときの適切な相談相手とは
闇金が会社に電話を頻繁にしたり、嫌がらせをするなら、それは緊急事態と言えるでしょう。できるだけ早く解決に動く必要があります。
そのような場合、相談相手は誰が良いのか解説します。
違法行為がある場合は警察に相談する
闇金の電話が以下のように違法行為がともなう場合は警察に相談するべきでしょう。
- 1日何十回も電話がかかってくる
- 会社に返済させようとする
- 社員に対しても脅しや恫喝をする
このようなケースは威力を用いて会社の業務を妨害しようとする「威力業務妨害」に該当します。犯罪行為ですので、警察に相談するのが得策です。
ただし、警察は証拠がなければすぐに動いてくれませんので、「入電記録」「会話内容の録音」などの証拠をもとに相談しましょう。
ただ、警察は「証拠不十分」「事件性が少ない」「別な捜査で忙しい」というような場合、すぐに動いてくれないことがあります。状況次第では法律の専門家に相談するほうが早いケースもあります。
司法書士・弁護士に依頼する
闇金が会社に電話をかけてくる場合、早めの対処が必要です、その際には弁護士・司法書士へ依頼することが最短で解決できる方法です。
弁護士・司法書士は法律の専門家ですが、第三者からの依頼を受けて代理人となって示談交渉の手続きをすることができる唯一の専門家でもあります。
闇金との和解交渉も業務範囲内ですので、依頼を受けたらすぐに受任通知(依頼を受けたこと)を伝えて、本人や会社に電話をしないように伝えてくれます。
これにより最短当日で電話が止まります。闇金問題に強い弁護士・司法書士に依頼すれば、迅速な解決が期待できますので、まずは相談されることをおすすめします。
まとめ
会社に電話をしてくるような闇金は悪質かつ違法な貸金業者です。ソフト闇金、後払い現金化業者、個人間融資のような違法金融の中にも会社に電話をして嫌がらせをする業者もあります。
そのような違法金融とはできるだけ早く関係を断つことが本質的な対処方法です。闇金に強いグリフィン法務事務所に相談して取立てを今すぐストップしませんか。