無職でもソフト闇金から借りることはできる?融資条件と利用する危険性について解説

グリフィン法務事務所

この記事の監修
グリフィン法務事務所 司法書士 今井 亨

東京司法書⼠会:7970/代理権認定番号:712017
闇金問題の被害者救済の専門家として活動する司法書士です。闇金トラブルの取扱い件数は国内トップクラスの実績があります。適切かつ迅速にサポートすることをモットーにしています。

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無職になって収入が絶たれると一般の金融機関からの借入れは難しくなります。そのため、お金に困った際には闇金のような違法金融から借入れるしか方法がないと考える方は少なくありません。

闇金の中でも「ソフト闇金ならば、親切そうだし貸してくれるかも?」と期待する方は多いようです。そこでこの記事では、無職でもソフト闇金は貸すのか?無職者に貸す闇金の手口や利用する危険性についてご説明します。

ソフト闇金の融資条件とは

ソフト闇金の中には自らホームページを開設して利用者を集めている業者は多いですが、そこには具体的な融資条件について書かれています。ほとんどのソフト闇金は以下のような融資の審査基準を設けています。

・金融ブラックOK
・総量規制対象者OK
・20才以上
・安定した収入がある

このように融資条件を設定していますが、実際には個人情報を提出させて、本人に間違いがないかを確認して、その後はソフト闇金側のそれぞれの判断基準のもと個別に審査を行っています。

ソフト闇金は無職者には貸さない?

ソフト闇金は、「①無職者については融資不可」「②収入がある人(無職者NGとは書いていない)なら可能」「③無職者も歓迎」といったように対応は3つに分かれます。それぞれ、以下の理由から貸す貸さないを決めています。

①「審査に手間がかかる」「貸したお金を回収できないリスクがある」ということで不可とする。
②は提出書類を見て副収入の有無と家族からの回収の可能性を見て判断する。
③は融資をするかはさておき申込者の利用価値を判断する。

このように無職者について貸すかどうかは、それぞれのソフト闇金業者ごとに個別の判断がなされます。

条件付の融資条件とは

では、無職者でも融資可能、あるいは条件付き可能としている業者はどのような判断基準で融資をするのか見ていきましょう。

年金受給者

65才以上の年金受給者ならば、その入金証明が確認できれば、ほとんどのケースで闇金は融資に応じます。年金も収入とみなされ返済能力があると判断されます。その年金支給額によって貸し付け可能な金額が決められます。

専業主婦で旦那に収入がある人

専業主婦は旦那の職業・収入によって融資できるかが判断されます。旦那の収入も主婦の収入と一緒だとみなされるためです。そのため、旦那が無職であったり、収入がなければソフト闇金からも断られる可能性が高いでしょう。

親に定職・収入がある人

本人が無職でも親と同居している、親に定職があって収入があるならば融資されるでしょう。また、親が大企業や公務員など安定した職業に就いているならば、親から回収できるため、闇金は喜んで貸し付けをするでしょう。

失業保険がある人

無職者でも失業保険を受給中、あるいは申請中の人に対しても貸し付け可能な闇金はあります。失業保険を収入とみなし、その金額・支払われる期間によって貸付額が決められます。

無職OKのソフト闇金は少額融資が一般的

無職者OKというのは、貸す側の闇金にとってもリスクが高いことです。貸し倒れとなる可能性が高いためです。しかし、そこは闇金ですので回収が可能かどうか、利用価値があるかどうかを判断のうえ、リスクを少なくするため少額融資(2,3万円程度)から始めることが一般的です。

「高額融資可能」などと謳っているソフト闇金がありますが、無職者の場合、それは期待できないでしょう。

無職者可能を前面に出すソフト闇金は悪質業者の可能性が高い

貸金業者全般に言えることですが、貸す側はあくまで返済能力がある人にしかお金は貸しません。そのため、無職者可能を前面に出しているソフト闇金は悪質な手口を用いて支払いをさせようとする可能性があります。

まず、返済が遅れたら家族や親戚へ取立てがされます。また、違法な仕事を手伝わされることもあります。さらには融資を受けられる条件に違法行為に加担させられケースもよくあります。

例)
・個人情報を抜かれて悪用される
・携帯を契約させられる
・銀行口座とキャッシュカードの提供を要求される
・女性は風俗などで働かされる
・男性は過酷な違法行為や肉体労働を強いられる

無職者がソフト闇金で困ったときの対処法

無職でお金に困っても闇金にだけは手を出してはいけません。様々なトラブルに見舞われ、家族を巻き込むなどして迷惑をかけることは目に見えています。

もしもお金が必要になったら、闇金、個人間融資、ツケ払いなどの違法金融は利用せずに身近な方法で調達することを検討すべきでしょう。

・家族にお金を借りる
・友人・知人にお金を借りる
・公的な貸し付けを利用する(自治体)
・日割りの仕事を探す
・身の回りの不要なものを売る
・生活保護を検討する

また、借入れをしてしまってソフト闇金へ「支払いができない」「厳しい取立てにあっている」という場合は司法書士・弁護士のような法律の専門家に相談しましょう。

警察は無職者のお金のトラブルにはすぐに対応しない可能性がありますので、緊急性が高いケースは特に専門家に依頼して解決するのが近道です。

まとめ

無職者の方は収入が無いため、切羽詰まった状態により、悪質業者だと分かっていても闇金から借りてしまうケースがあります。しかし、安易に借りてしまったことにより、さらにお金に困るはめに陥ります。

できるだけ早くご自身の苦しい状況を抜け出すためにも、専門家のアドバイスを受けることをオススメします。