- 闇金と弁護士がグルになることはほとんどない
- 弁護士にとって闇金とグルになるメリットはない
- 闇金問題の解決は専門弁護士に依頼することが重要
闇金返済トラブルは弁護士のような法律の専門家に依頼して解決するのが適切です。しかし、ネット上には「闇金と弁護士はグルだから依頼しないほうが良い」というような書き込みが見られることがあります。
実際に闇金と弁護士はグルになって依頼者を騙すようなことをするのでしょうか?この疑問に分かりやすくお答えします。
悪徳弁護士は存在するが闇金とグルになることはほとんどない

掲示板やSNSに「弁護士と闇金が組んでいる」「グルになっている」という書き込みを見たことがあるのですが本当ですか?

まず、最初に結論を言うと「闇金と弁護士がグルになるケース」というのはほとんど無いと思われます。

そうなんですか……。誰が何の目的でそんな書き込みするんだろう?ウワサ話ということですか?

はい。ネット上には弁護士に何らかの恨みを持って根も葉もないことを書く人がいます。いわば、誹謗中傷ですね。また、闇金側が弁護士に依頼する人が増えないように悪いウワサを書き込むケースもあります。

なるほど。でも弁護士の中には悪いことをして不当に利益をあげている人もいるって聞いたことがありますけど。

確かに悪徳弁護士は存在します。依頼者のお金を着服したり、犯罪に加担して逮捕される事件は時々ありますよね。だからと言って、闇金と弁護士がグルになっているというのはあくまでウワサ話と考えたほうが良いでしょう。
弁護士が闇金と組むメリットはない理由

その理由を教えてください。

そもそも闇金は反社会勢力です。しかも違法に貸付をおこなう犯罪者です。そんな相手とグルになって発覚しようものなら、弁護士資格は剥奪され、さらには逮捕されるリスクもあります。弁護士にとっては何のメリットもありません。

でも、闇金からキックバックを受ける、つまりお金をもらうということもあるような気がしますが……

闇金の1人あたりの融資額は数万円から多くても数十万です。仮にキックバックが行くとしても、その融資額の数%でしょうから金額はたかが知れています。

確かに。

お金に困っている弁護士がいたとしても、もらえる金額は少ないのに反社会勢力と組むのはリスクが大き過ぎます。バレたら弁護士資格は剥奪されて逮捕されることになります。それが「組むメリットがない」と断言できる理由です。

なるほど。確かに「組む」というのはリスクが高い行為ですね。
闇金案件を取り扱う弁護士の業務の裏側

闇金問題を取り扱う弁護士は実は少ないんです。債務整理など一般の借金問題を扱う法律事務所は多いのですが、闇金問題は特殊過ぎて案件を受けたがらない弁護士が多いんですよ。

知らなかった……なぜ、取り扱う弁護士は少ないんでしょうか?

闇金専門を謳ってしまうと事務所に色が付き過ぎてしまい、他の業務の依頼が来なくなることを恐れる弁護士は多いようです。

確かに闇金専門と聞くと怖い事務所のようなイメージを持ってしまいますね。

もう1つの理由は、法律事務所ではパラリーガル(法律事務員)が一緒に動いて案件を処理しますが、闇金を相手にすることを嫌がる事務員がいるからです。時々、事務所にも嫌がらせの電話があったりするんですよ。

嫌がらせを受けるのは借りた人だけじゃないんだ……

弁護士の業務範囲は企業法務、相続、労働問題など幅広いので、何も闇金を中心に取り扱うことはないと経営者視点で考えるわけですね。
闇金を取り扱う弁護士の理念

闇金案件は弁護士の業務としては特殊なんですね。そんな中で対応してくれる弁護士の目的って何でしょうか?

弁護士の理念には「人権擁護」「社会正義」というものがあります。「悪質な取り立てに困っている人を助ける」「闇金を撲滅させたい」と真剣に考えている弁護士も中にはいます。
また、ビジネスとして考えた場合、いつの時代も違法金融に借りてしまう人は一定数いますので、需要が絶えないこともあります。
さらに、弁護士が介入すれば闇金は嫌がりますので、1回、2回の交渉で解決に至るケースもあります。手離れがいい案件が多い業務ということも言えるでしょう。

弱者救済とビジネスの両立ということですね。
なぜグルだと思われてしまうのか?

では、なぜグルだなんて言われるのでしょうか?
闇金との交渉過程が疑われてしまうケース

まず弁護士に依頼した人が誤解するということは多いようです。

具体的に教えて下さい。

例えば、闇金に長年たくさんのお金を返済をした人が「もう取引を止めたい」「支払ったお金を返還して欲しい」という依頼をしたとします。

はい。

弁護士が介入すれば取引は止められますので1番目はクリアです。しかし2番目の支払ったお金を返還するというのは簡単なことではありません。
相手は反社会勢力ですから、法律をたてに粘り強く交渉しても「はい、分かりました」とお金を返すケースは極まれです。

確かに警察が介入してもお金は戻ってくるケースは少ないと聞いたことがあります。

そのため、お金を返還できなかったことを逆恨みして「闇金と弁護士はグルだ!」とネットに書き込むような人がいるようです。

そうか。そのような誹謗中傷が独り歩きしているいうことですね。
闇金に強くない弁護士に依頼してしまったケース

また、依頼した弁護士が闇金に詳しくないケースも誤解が生まれやすいです。

それは、どういうことでしょうか。

悪質な貸金業者への対応に慣れていないことで、依頼後に「問題報告が遅れる」「闇金から家族・職場に連絡が入る」「依頼者への報告・説明がない」ということで依頼者から不信感を持たれることがあります。
また、ゼロ和解で解決できると期待してたのに、元金和解での解決を勧めらたことで、「弁護士が闇金とグルになって多く払わされた」と不満に思う依頼者も少なからずいるのかもしれません。

依頼する弁護士は慎重に選ぶ必要があるということですね。
整理屋・紹介屋に騙されるケース

また、悪徳業者の存在により、闇金と弁護士がグルだと噂が広がるケースがあります。
それは「整理屋」と呼ばれる業者のことですが、ネット上で闇金とトラブルを抱えた人を見つけ、弁護士を装って「支払ったお金を返還させる」などと言って、その人から解決のための前金を貰い受けて、その後、音信不通になるというものです。
また「紹介屋」という仲介業者もいます。「よい弁護士を紹介しますよ」と言って、お金をだまし取って逃げるという手口です。
そのような詐欺業者に騙された人が怒って、弁護士を誹謗中傷するケースもあります。

悪徳商法の連鎖で怖いですね。「闇金と弁護士がグル」というウワサの構図がよく分かりました。
まとめ
これまでお伝えしたように闇金と弁護士が組織的にグルになっているというのは、噂レベルと言えるでしょう。
以下の3つの情報がひとり歩きして広まったものと考えられます。
- 思い通りに闇金問題を解決できなかった人の弁護士への誹謗中傷
- ネットに書き込まれたデマの拡散
- 整理屋・紹介屋に騙された人の弁護士への誹謗中傷
闇金案件で依頼者を騙すような弁護士はほとんどいませんが、ただし、適切な解決を希望するならば、専門の弁護士に依頼することが重要です。
そして、しっかり弁護士とコミュニケーションを取って最適な解決を目指しましょう。
