エゴサーチ

エゴサーチをして傷ついた人に送るタモリの名言

エゴサーチをして傷ついた人に送るタモリの名言
検索サイトで自分の名前を検索し、自分に関する情報を見つけたことはありますか?一般人の場合は、学校や職場に関する掲示板があれば、匿名で何かを書かれている可能性は皆無ではありません。職種によっても、書かれやすいかどうかは違ってくるでしょう。たとえば、不特定多数の消費者向けに事業を行っていると、お客さんがそのサービスや事業主に対して、何かしらの話題を掲示板などに掲載することがあります。

消費者としては、自分の知っている情報や体験したことなどを他の人と共有したいという欲望があるのかもしれません。有名人になってくると、口コミというよりかは匿名で書かれる悪口や批判、批評などの他に、最近はSNSで直接「アドバイス」をしてくる人もいるのだとか。

「人は噂話が好きだ」とは昔からよく言います。共通の知人についてしか話題がないという消極的な理由や、ほとんど噂話が娯楽化してしまっているようなアグレッシブなパターンもあるでしょう。

雑誌や本、テレビやラジオしかなかった時代は、人々は実際に誰かと会って悪口や噂を話していました。今ではインターネットがあるため、いつでもどこでもそういった情報を送受信することが出来てしまいます。これまでは秘密裏に行われていたことが誰でも見られるようになったという意味で、新しい陰口の時代とも言えます。

いえ、もはや「陰口」とは言えないかもしれません。それは、近所に中傷のビラが撒かれるような状態に似ています。日の下に晒された自分に関する悪口や批評が見られるとしたら、あなたは見てみたいですか?

エゴサーチって何?

自分について書かれた情報をネットで調べることを「エゴサーチ」といいます。そういった行為自体は、日本では巨大掲示板やブログが流行った2000年代前半くらいからすでにあったように思います。単語としては、SNSが一通り浸透した近年、よく人々の口の端に上るようになりましたが、海外ではもう少し前から話題になっていた言葉のようです。

EgoSearchという英単語について調べてみると、インターネット登場以前は「自分探し」という意味で使われていたそうです。その後、ネットの「フォーラム(発言小町のような議論系プラットフォーム)などで自分の過去の投稿を見ること」の意味でもこの言葉が使われ始めたそうです。

そして、アメリカでは2003年くらいにはすでに「自分のことをGoogle検索すること」の意味で使われ始めています。以上のことから、元々あったエゴサーチという言葉がインターネット用語になり、それが別の意味で流行語となったのだとわかります。

怖いもの見たさ?名だたる芸能人もあえて自分の名前を検索

この言葉が今よく聞かれるようになった理由に、数年前から様々な芸能人が空き時間にエゴサーチをすることを告白し始めたことが挙げられます。昔は「ファンレターはちゃんと読んでいます」と宣言する芸能人がよくいましたが、ネットでファン以外の人の発言も調べるとは、まさにこの情報時代ならではですね。

タレントの小島瑠璃子、俳優の東出昌大、アイドルの指原莉乃、お笑い芸人の大久保佳代子、同じくウーマンラッシュアワーの村本大輔など、売れっ子の芸能人たちも、夜な夜な検索ボックスに自分の名前を打ち込んでいるようです。中には、前向きな使い方として「自分の名前 天才」といったキーワードで検索するという上級者も――。褒められていい気分になれるため、お酒の入ったときに眺めるのにちょうど良いとのことです。

傷つく人もいるのに、なぜするの?エゴサーチ

エゴサーチの習慣を公表している人の中には、見るたびに打ちひしがれていると明かす人もいます。そんなに疲弊してしまうのに、人はなぜネットの書き込みを見てしまうのでしょうか。確かに、人気商売であり、スポンサー契約を抱える芸能人にとって、世間の評価は最重要事項です。

マネージャーや事務所関係者、仕事の関係者や同業者は辛辣な批判や悪口は思っていても言わないでしょう。ファンレターなどは言わずもがなです。それであれば、SNSなどで自分について語られた言葉の中に、客観的な意見も見つかるかもしれないと考えるのは自然です。

事実、タレントの小島瑠璃子は「リアクションの声が大きい」という書き込みを見てから、気をつけるようにしたのだそうです。これなどはもはや立派なPDSAサイクル(計画・実行・評価・改善)と化しています。つまり、ネットの掛け値なしの意見に気を落とすのではなく、むしろ逆手に取って、業務改善に利用しているのです。

しかし、誰もがそのように鉄の心でネットの書き込みを有効活用できるものでもないでしょう。世間の雑多な意見は諸刃の剣なのです。それによって自信をなくしてしまったり、スランプに陥ったりしてしまう人もいるほどです。

エゴサーチをして傷ついてしまった人へのタモリの名言

ほとんどの人は、オブラートに包まない直球の言葉にうろたえるものです。では、ネットの書き込みを世論と信じて、人前に出ることが怖くなってしまった人はどうすればいいのでしょうか。

漫画家の久保ミツロウ氏は、あるテレビ番組出演で司会者のタモリにそのことを相談したところ、「出るなら見るな、見るなら出るな」とエゴサーチを止めることを助言されたそうです。

彼の言うとおり、テレビに出る以上、視聴者は思い思いのことを口にするもので、それを一つ一つ気にしていてもキリがありません。それらの意見はほとんどが特に対象もなく、独り言のように述べられたものです。本当に必要であれば、もっと別の形で直接意見を伝えてくるはずです。

それに、もしもネット上の悪口を見たことで傷つき、本業が疎かになってしまったら、PDSAどころではないですよね。結局は自分のしたいようにすることが、一番良いパフォーマンスにつながるのではないでしょうか。

タモリは以前にも、テレビ番組で「番組収録後の反省会は意味がないからしない」と言っていましたが、まさに彼のスタンスがよく現れた発言と言えるでしょう。誹謗中傷や侮辱はもちろん悪いことですが、それ以外には表現の自由があります。あとは受け取り手の問題となる以上、そういった世間の反応を見ないということも、一つの解決策になります。