営業妨害 誹謗中傷 風評被害

ネットでおこなわれる営業妨害の手口とは

営業妨害

会社に対してのネットの誹謗中傷、風評被害はさまざまな形態がありますが、競争がし烈な業界では外の敵つまり「ライバル」が営業妨害を仕掛けてくることは珍しくありません。

また、お客がクレーマーに変貌して掲示板などに営業妨害となる「根も葉もない噂」を流すケースもよく見られます。今回はそのような営業妨害の手口を解説します。

ネットで嫌がらせが簡単にできるようになった

昔から気に入らない企業やライバルのお店などに対して嫌がらせをするとか、同業者の営業を妨害するという卑劣な行為は行われてきました。そうした行為は、立派な犯罪行為ですので発覚すれば犯罪として厳しく罰されてきました。

ところがネットが普及したことで、そうした営業妨害の形態は変わってきたと言えます。まず一番の違いは、誰でも気軽な気分で企業や個人を攻撃できるようになったことです。ネットのなかった時代に企業や個人の悪口を広めるには、多量のビラを作ってまくなど、結構手間もヒマもかかり、相当な執念が必要でした。

それが今はネットを使えば、誹謗中傷をはじめとした嫌がらせは、ショップの評価欄や口コミサイトに書き込むだけで日本中どころか世界中に拡散させることが出来ます。また企業や商店も営業活動にネットを取り入れていますので、そうしたオフィシャルサイトそのものを攻撃するという営業妨害もあるわけで、まさにサイバー空間は戦場だと言ってもいいでしょう。

ネットの営業妨害 ~書き込みによる誹謗中傷~

ネットに限らず気に入らない企業や同業他社に行う嫌がらせは、“悪口を広める”というのが手っ取り早い方法です。特にネットで物販を行っている業者は、クレーマーや同業他社から常にこの攻撃を受ける可能性があると言えます。

方法は至って単純で、SNSやアクセス数の多い掲示板サイトに、ターゲットになる企業や商店の悪口を書きまくるというモノです。

手書きの文章で嫌がらせをしていた時代に比べ、ネットではオリジナル原稿を1つ作ってしまえば、後は同じモノを各サイトに貼り付けまくればいいだけの話で、手間はほとんどかかりません。さらにある程度のスキルがあれば、自動投稿も可能ですので、同じ誹謗中傷文を1日何度も、数多くのサイトに書き込めるわけです。

もちろんこんな行為は犯罪になります。誹謗中傷の内容や頻度によって適用される罪は変わってきますが、
「業務妨害罪(3年以下の懲役、又は50万円以下の罰金)」
「信用毀損罪(3年以下の懲役、又は50万円以下の罰金)」
「名誉毀損罪3年以下の懲役、もしくは禁固、又は50万円以下の罰金)」

などが適用される可能性があります。

まぁ、こうしたSNSや掲示板サイトへの書き込みは、企業関係者が営業として、大袈裟なほめ言葉を書き込みまくる、いわゆる「ステルスマーケティング(ステマ)」と表裏一体です。実際のネットユーザーが、SNSや掲示板の情報を、どれほど本気にするかで、事件になるかどうかは変わってきます。

しかし、企業活動の邪魔となるような書き込みが掲示板などにおこなわれたら営業的なダメージは少なくありません。早めの削除対応が必要でしょう。

ネットの営業妨害 ~架空注文~

ネットで物販を行っている企業や、商店に対する営業妨害方法として使われるのが「架空注文」です。ネットショッピングで、ターゲットなっている企業や商店の商品を注文し、直後にキャンセルするという行為を繰り返します。注文数が多ければ担当者は混乱し、最悪業務に支障をきたすわけです。

これも誹謗中傷の書き込み同様、マウスのクリック、あるいはスマホのタップだけで済む嫌がらせですので、お手軽に出来る営業妨害だと言えます。またこの方法の応用として、多量の注文を赤の他人に送りつけるというモノもありますが、これは他人のIDを乗っ取るなど、結構高度な犯罪スキルが必要です。

また誹謗中傷書き込み比べて、架空請求は明らかな犯罪行為ですので、繰り返し行ったり、常識外れの大量注文をしたりすればすぐに警察沙汰になるでしょう。この場合に適用される罪は「業務妨害罪(3年以下の懲役、又は50万円以下の罰金)」です。また、他人への送りつけをした場合「詐欺罪(10年以下の懲役)」が適用されることになります。

ネットの営業妨害 ~サーバー攻撃~

物販目的だけに限らず、最近は企業も個人商店もネットを使った活動をしています。そんな企業や商店のサーバーに直接攻撃を加えるのが「サイバー攻撃」です。サイバー攻撃には単にサーバーに高負荷をかけてシステムをダウンさせるモノから、サーバーに貯えられた顧客情報などを抜き取るモノまで、目的や手段で様々な種類があります。

今回のテーマである営業妨害にあたるサイバー攻撃といえば、やはりサーバーをダウンさせて企業や商店のシステムを使えなくしてしまうモノでしょう。こうしたサイバー攻撃を仕掛けるのは、それなりのコンピュータスキルが必要になります。また近年は企業のセキュリティ意識も高くなっており、素人のハッカーの侵入を易々と許すサーバーも滅多にありません。

ただ万が一サイバー攻撃をモロに食らった場合、単にコンピュータがダウンするだけで終わらず、蓄積されたデータにも深刻な被害を被る可能性もあるわけです。そしてこの行為はもちろん犯罪で、適用される罪は「電子計算機損壊等業務妨害罪(5年以下の懲役又は100万円以下の罰金)」になります。

損害賠償請求にご注意

営業妨害行為が発覚して相手側から告発された場合には当然、刑事罰を受けることになります。さらに懲役や罰金以外にも、“民事訴訟”に発展するケースがあります。つまり被害を与えた企業などから、損害賠償請求されてしまうのです。

損害賠償金には、慰謝料、営業損害、逸失利益などが含まれます。被害を受けた側、与えた側の企業規模にもよりますが、この営業妨害が甚大な場合には損害賠償金も比例して大きくなります。

まとめ

ライバル企業などターゲットに対して悪意ある書き込みをおこなったり、ホンの軽い気持ちで、気に入らない会社や同業他社の誹謗中傷をネットに書き込んでしまう人が後を絶ちません。

今では投稿者のIPアドレスから特定することが可能です。安易な気持ちで企業に対して営業妨害となる誹謗中傷をおこなってはいけないということが分かるかと思います。

もし、ネットで営業妨害の被害を受けたら誹謗中傷対策の専門家に相談するのが確実な方法です。