風評被害

好感度No.1女優「波瑠」が受けた風評被害とは?

波瑠

好感度No.1女優・波瑠に訪れた風評被害の危機、その原因は彼女が劇中で演じた配役にあると言われています。なぜドラマで演じたキャラクターが、現実の世界で風評被害を生み出すパワーを持っているのでしょうか。

こちらでは、そのカラクリを明らかにしながら、ネット社会特有における”好感度のもろさ”に注目していきます。

なぜ波瑠は好感度を下げたのか?

好感度が高くドラマにCMに引っ張りだこ。そんな大活躍中の女優、波瑠の人気に陰りが見えてきたと言われています。

一体なぜなのでしょうか。

NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」で彼女の好感度はピークになり、テレビやCMなどでの露出も非常に増え、テレビで見ない日はないというほどの人気ぶりでした。

ところが、とあるドラマの放映が開始されると、途端に好感度が下がり始めたのです。

ドラマのタイトルは「あなたのことはそれほど」。TBS系列で放送されたこのドラマで波瑠は人妻、渡辺美都を演じます。役どころは不倫生活を送る主婦。これまで本人のキャラクターと同じく、クリーンなイメージの配役が多かったため、この役は「特殊」なものだったわけですが…。

これまでもドラマで憎まれ役を演じた俳優が、しばらくはその役のイメージが付き、好感度を落とすというのはよくある話です。ただ、それが原因で次の配役が難しくなったり、テレビCMに起用されなくなったりと言ったマイナス影響はゼロとは言えないものの、経済的な損失につながることはなかったはずです。

しかし波瑠の場合はどうやら別の問題をはらんでいるようで…。

なぜドラマのキャラクターが風評被害に繋がったのか

これまで不倫やスキャンダルとは無縁のキャラクターで、現在の好感度NO.1女優の立場を作ってきた彼女です。

それが今回、結婚生活に満足できず、学生時代に片思いを抱いていた男性と、まさにゲス不倫する役どころを、いままでのように「リアルで自然な演技」を見せ、難なく演じてしまったことが、大きな影を落とすことになった原因の一つでしょう。

これはドラマ、激中のできごとである、と多くの人がそう認識する一方で、波瑠の演技に対し、年齢層高めの世代からテレビ局にクレームが入ったそうです。教育によって貞操感を受け付けられてきた世代に不倫は目も当てられない人間の業に映ったわけですね。

放送内容に対し、テレビ局にクレームが入るのもこれまたよくある話です。免疫がない物を見せられたことに対する、いわゆる抗議の電話です。しかし、今回は抗議がこうした世代に限定されず、ネット民たちも波瑠の演技に対して「湧いた」のには驚かされます。

ネット掲示板には「波瑠の不倫は許さない」「リアルすぎて怖い」「見た目と違って本当はドラマのような感じなんだろう」といった書き込みが相次ぐという事態が起きたのです。

フィクションがフィクションでなくなる、ネットという「場」

ドラマと現実との混同、もっと言うならフィクションとリアルは違うという小学生でも理解していることが、ネット掲示板では触れられることなく、今回は一種のゴシップとして消費されています。

波瑠のキャラクターと今回演じた役どころのギャップ、ドラマ自体の視聴率が高いことはこれまでの好感度をキープし続けるという観点からは大きなマイナス要因になっています。

好感度の低下は、今後のオファーの減少につながり、実害を受ける可能性も指摘されており、その額は1億円以上の損失であるとの試算もあるようです。

まさにこれは「風評被害」以外の何物でもありません。

フィクションと現実のクロス

現実とドラマは違う、それはほぼ全ての人が理解しているはずです。しかしなぜ、ここまで大事になっているのでしょうか。

それは波瑠によるドラマの配役に対する情報発信が、事態をややこしくしている要因の一つと考えられます。彼女はネットに上がっている「波瑠のこと嫌いになりそうになる」「全く共感できない」「波瑠はなんでこんな役引き受けたんだろう?」といった声に対し、ブログでこのように応えています。

「美都とはそういう人なのです。私は美都には共感できないけど、毎日やらなきゃ仕方ない。面白いと言ってくださる方も、不倫劇を見ていて気分が悪くなる方もいらっしゃると思いますが、私達はただこのドラマを観てくださったことに感謝するだけです」。

彼女は仕事として、引き受けたからには最後までやります。と自分で決意を述べているのです。そしてこう続けます。

「けれど私は、自分が何か得をするためにこのお仕事をしてるつもりもないので、わかりやすい言葉で言うなら損の連続になったとしてもいいのです」損得抜きで、役に体当たりした結果、損しても良いとまで言っています。

そしてこの役を演じ続けることが「意地みたいなもの」と結んでいるのです。まさに好感度が高いことがうなずける発言です。しかし、こうした発言を好意的に取る人もいれば悪意を持って受け止める人もいるもの。火に油を注いだ形になってしまったかもしれません。

ネットは風評被害の発生装置か

風評被害とは風評、つまりそれが事実かどうかを問わない噂や、ゴシップによって経済的な損失を受けることを指します。波瑠の事例はまさにそれです。

ただ、いままでの風評被害と異なるのは、その元ネタがドラマという作り物の世界から発信された情報だということです。そしてこの風評被害を実現する道具になったのがネットの掲示板でした。

ネットの掲示板が近年、社会的な影響力を持ち始めており、著名人の多くがその得体の知れないパワーに戦々恐々としています。事実、現実ではなくドラマの配役におけるゴシップが、本人がそのパーソナリティを持つかのように扱われ、風評被害を産んでいるわけです。

これはネット社会の影響力の大きさを、まざまざと見せつける出来事ではないでしょうか。

まとめ

今まで好かれていた人が、嫌われる。人はそうした落差に惹かれます。芸能などのエンタメ関連の登場人物は、ニュースで急に登場する容疑者たちとは違い、もともと有名な人々です。

こうした「良く知っている」人々の転落人生やゴシップネタは格好の話題となります。たとえドラマの中の出来事でも、演じている人に人気があり、スキがなければないほど、そのアラとなるネタを見つけた途端、ピラニアのように食いつき、むしゃぶりつくすのです。

ネット掲示板がさらに多くの人をひきつけ、スピーディに話題を消費する場となっている点も、現代社会特有の現象と言えるでしょう。女優・波瑠が受けた風評被害は、誰にでも起こり得るでしょう。今後も同様のケースが起きても不思議ではありません。