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誹謗中傷とは、他者を「罵しる(ののしる)」「謗る(そしる」。また、徹底的に悪口を言って貶めることです。省略して「中傷(ちゅうしょう)」と呼ばれることもあります。

誹謗中傷は、学校や会社などの共同体の中で、陰口・悪口などによる「陰湿ないじめ」としてよく問題が起きますが、SNS、掲示板などのネット空間を介してのトラブルもますます増加しています。

誹謗中傷をネットに書き込まれた被害者にとっては、サイトの運営会社に削除依頼をすれば簡単に削除できるものと考えます。しかし、実際には、誹謗中傷が権利侵害にあたらないとして対応してもらえないケースばかりです。これはネット削除業者として多くの被害者を見てきた経験から言えることです。

では、どんな「誹謗中傷にあたる言葉」なら削除できるのでしょうか?誹謗中傷の例文を交えて解説していきます。

掲示板、SNSが誹謗中傷を簡単に削除しない理由は?

匿名掲示板の5ちゃんねる、匿名SNSのツイッター。この2サイトは今や日本を代表するコミュニティーサイトですが、名無し・ハンドルネームを使って自由に書き込みができるため、誹謗中傷がもっとも多いことでも有名です。また、誹謗中傷を書き込まれた人が削除依頼をしても対応してくれないことでも有名です。

削除しない理由は、「対応に手間がかかる」「簡単に削除すると多くのユーザーが離れる」「表現の自由を守る」など、それなりの大義名分はあります。しかし、最も大きな理由は「法的に見て削除する理由がない」からなのです。

ネット上で罵倒されても削除してもらえないのか?

単なる悪口だけに留まらず「口汚く罵られた」「ネット上で罵倒された」こんな誹謗中傷を受けたなら、当然ながら誰もが簡単に削除してもらえると考えます。

しかし、削除可能な”誹謗中傷にあたる言葉”と”法的な権利侵害”の分かれ目となるポイントがあります。

こんな誹謗中傷の言葉は削除できる?

誹謗中傷の言葉で削除できるかどうかを例文をあげて見ていきましょう。

・「お前はバカだ!」← 誰に対して言ってるのか定かではありませんので削除NGです。

・「○○お前はバカだ!」← ○○という対象を指していますが、○○がどこの誰なのか明確に特定ができていませんので削除NGです。

・「○○市に住んでいる○○お前はバカだ!」 ← 具体的に○○市という地域名が出てきますが、○○という同じ名前の人がたくさんいるかもしれません。削除できるかはその人なのか特定できるかによります。

「○○市○○町に住んでいる○○お前はバカだ!」 ← これで誰のことを指しているのか特定できました。具体的な権利侵害にあたるため削除できる可能性は高いでしょう。   

このように、削除の分かれ目は権利侵害(名誉毀損、侮辱、信用毀損、業務妨害)が明らかになっているかどうかです。つまり、悪口の言葉だけでは削除できず、法的に見て、その書き込まれた誹謗中傷(言葉)に権利侵害が含まれているかが重要なのです。

さらに代表的な4つの権利侵害にあたる言葉について見ていきましょう。

名誉毀損

名誉毀損とは、他人の名誉を損なうような傷つける行為のことです。具体的に名誉毀損と権利侵害を含む例文をあげます。

「○○株式会社の○○部長は会社の女性社員に毎日のようにセクハラをしている」

これは具体的に誰なのかが特定されています。さらに、ことの真意はともかく「セクハラをしている」という言葉は名誉毀損に該当します。個人の権利を侵害していますので削除はできるでしょう。

他にも名誉毀損の言葉で削除可能な言葉には、以下のような書き込み(言葉)がよくあります。

・○○と不倫している
・会社の金を横領している
・詐欺的な副業をしている」

名誉毀損では、このように特定された人が社会的立場を失墜して、大きな損害を被るかどうかが削除できるかどうかの分かれ目です。

侮蔑(ぶべつ)

侮蔑に近い言葉に侮辱(ぶじょく)があります。侮辱は、同じ相手を貶める意味ですが、もう少しライトな表現の言葉になります。

侮蔑とは、他人を罵倒するようなヒドイ悪口のことです。例えば、クソ、アホ、低能、ヤリマン、なども侮蔑の言葉になりますが、「○○は低能」「○○はヤリマン」と掲示板に書き込まれても実際に削除は難しいでしょう。

しかし、これが「○○(株)の総務課長○○は低能で仕事が全くできないバカ上司だ」となると話しは別です。侮蔑の言葉がたくさん含まれており、これは権利侵害にあたります。この上司は会社で笑いものにされて立場を失うでしょう。誹謗中傷として書き込みは削除できる可能性は高くなります。

信用毀損

信用毀損とは、虚位の風説を流して社会的な信用を落として経済的な損害を与えることです。掲示板に書き込まれる信用毀損の誹謗中傷にはお金に絡んだ書き込みがよく見られます。

「○○(株)の広報担当○○は会社のインサイダー情報を知人に売って儲けている」

例えば○○さんが上場企業の社員で、しかも会社の情報をいち早く知ることができる広報担当だとします。すると、これが事実と異なる誹謗中傷会であったとしても、○○さんは社内で著しく信用を損なうことになります。信用毀損であって権利侵害の書き込みですので、削除できる可能性は高いでしょう。

業務妨害

業務妨害も信用毀損と同様に、虚位の風説を流して社会的な信用を貶めることですが、こちらは会社あるいは会社経営者に対しての書き込みが掲示板上にはよく見られます。

「○○(株)は経営資金がショートしたので倒産間近である」「○○(株)の社長は違法薬物を摂取している」

このような業務妨害にあたる誹謗中傷が書き込まれたら、著しく会社の信用力を損なわれます。取引先が離れるなど経済的な損失が生じるため明らかな権利侵害となるため削除は可能でしょう。

一般的に会社、会社役員などは公人とみなされますので、単なる悪口だけでは削除は難しいですが、「倒産「違法薬物摂取」など、事実と異なるような権利侵害に関しては削除できる可能性は高くなります。

誹謗中傷を書き込まれたら権利侵害を明らかにして専門家に相談すること

誹謗中傷で権利侵害にあたる言葉の意味はご理解いただけましたか?

ご説明したように、削除できるかポイントとなるのが「特定性」「名誉・信用失墜」「営業損害」です。しかし、このような権利侵害に該当する書き込みに対して、サイト運営者が自発的に削除することはありません。また、個人から削除依頼を受けても無視するようなケースはよくあります。(電話番号などの個人情報が書かれていれば別ですが)

削除依頼の文章の書き方が悪かったり、手続き方法を間違えているケースもあります。風評被害バスターズのような専門家が削除サポートすることで、サイト運営会社の態度は大きく変わることもあります。ネット上の書き込み削除ができない場合には、専門家にご相談下さい。