ネット顔写真 悪用
スマートフォンの普及やSNSの利用によって、以前と比べて顔写真が悪用されることによる被害が飛躍的に増えています。

ネットの顔写真を拡散されたり勝手に使われることによって、個人的な誹謗中傷に留まらず、社会的な立場も傷つけられてしまい、どのように対処したら良いのか悩んでいる方は大勢います。

そこで今回は、ネットの顔写真の悪用はどのような罪に問われる可能性があるのかということと、被害を受けた時の対処法などについて解説します。

増加するネットにあげた顔写真の悪用による被害

ネットにあげた顔写真の悪用による被害として、主にLINEやSNSにあげた顔写真を勝手に使われることによる被害が増加しています。

なぜこのような問題が増加しているのか、その実態と危険性を確認していきましょう。

ネットに顔写真が勝手に使われる実態

最近はInstagramなど写真や動画をメインにしたSNSが人気であるため、私生活における写真や自撮りの顔写真などをネット上にあげる機会が増えています。

SNSの利用自体は楽しいものですが、本人の許可なく人の写真を勝手に載せるといったことや、勝手に加工や二次利用される被害が増えています。

さらに厄介なことに公開をやめさせようとしても無断で利用した人を特定することが難しく、削除に手間取ることも多くあります。

SNSに顔写真をアップする危険性

SNSに顔写真やプライベートの写真をアップすることは、芸能人や写真家など、仕事に必要な人は仕方のないことです。

しかし、一般の方が無暗に顔写真やプライベートが垣間見える写真をアップするのは、肖像権侵害やプライバシー侵害などの危険と隣り合わせであることを理解しておく必要があります。

芸能人などは多くの人に自分のことを知ってもらう必要があるため、有名になって大きな収入を得る代わりに像権侵害やプライバシー侵害など、個人情報が被害にあるリスクを承知で行っています。いわゆる有名税というものです。

つまり、一般人の方も芸能人と同じことをする限り、顔写真が勝手に使われることや、誹謗中傷や個人情報が危険にさられるリスクがあるということです。

SNSなどを利用してネットに顔写真をあげるならば、このことを知っておくことが重要です。

ネット上にアップした顔写真を悪用された被害例

SNSなどのネットにあげた顔写真が悪用された被害の具体例を、次にいくつかご紹介します。

自分の身を守るためにも、ネットに顔写真をあげることはこれだけリスクがあるのだということを知っておきましょう。

出会い系サイトなどへの転載

ネットにあげた顔写真を悪用される被害で非常に多いのは、出会い系サイトの宣伝のために顔写真を勝手に使われるなど、無断転載による被害が挙げられます。

また、勝手に加工されて動画サイトにアップされるなどといったこともあります。

なりすまし被害

勝手に顔写真をプロフィールに使い、本人になりすます行為があります。

SNSなどのWEBサービスのアカウントを開設することや、迷惑行為を行うなどをして、まるで本人がやったようにみせかけるのが、なりすまし被害です。

誹謗中傷を目的とした無断転載

顔写真や自分が作ったアバター・アイコンなどをを勝手に電子掲示板などに載せられてしまうという、無断転載がおこなわれることがあります。

無断転載された写真が画像が誹謗中傷の対象になって拡散されてしまうケースもあります。

個人情報の無断公開

2ちゃんねるなどの電子掲示板で顔写真だけでなく、住所や職場などの個人情報も無断で公開されてしまう被害があります。

出会い目的のターゲットになる

SNSは使い方が簡単であるがゆえに、出会い目的で利用するユーザーも大勢います。

そのため、顔写真の公開は出会い目的の人のターゲットになりやすい傾向があり、しつこくメッセージが届くなどの迷惑行為が行われるケースがあることから、特に女性は注意する必要があります。

ストーカー被害に遭う

先に述べた出会い目的がエスカレートすると、最悪の場合ストーカー被害に発展する可能性があります。従って、顔写真をアップする時には個人が特定されないように配慮することが大切です。

住所が特定される

SNSに写真をアップするためにスマートフォンなどで気軽に写真を撮る機会が増えています。その場合、GPS機能によって撮影場所が記録されるために、アップした写真を解析して位置情報を割り出され、住所が特定される被害があります。

また、瞳に写った風景から自宅を特定された事例もあります。

以上のことから、撮影の際はGPS機能をオフにすることや、自宅周辺で写真を撮らないなどの配慮をすることを推奨します。

こどもに被害が及ぶ

InstagramなどのSNSにお子さんの写真をアップしている方がよくいらっしゃいますが、それによってこどもに興味を持つ人を引き寄せてしまうケースがあります。

顔写真の二次加工や無断転載などの被害は大人と同じですが、住所が特定されると誘拐事件に遭うなど、こどもに実害が及ぶ危険が想定できます。

ネットの顔写真の悪用は罰することができるの?

ネット顔写真 悪用 罰則
SNSなどのネットにあげた顔写真を勝手に別のサイトに載せることや、二次加工などによって勝手に使うなどの悪用は、次に挙げる罰則に該当する可能性が高いと考えられます。

著作権の侵害

LINEやSNSなどで公開されている画像は、勝手に他のサイトに引用や転載をすると、著作権の侵害にあたる可能性があります。ここで問題なのは、「本人の許可を得ていない」ということです。

LINEやSNSなど、ネットにアップされた顔写真は著作物にあたるため、引用や転載には本人の許可が必要だという旨が著作権法で定められています。

従って、無断で勝手に顔写真を使うことは著作権侵害であり、その罪が認められた場合は10年以下の懲役もしく1,000万円以下の罰金が課せられる可能性があります。この他にも損害賠償請求や名誉回復の措置などが請求できます。

肖像権侵害

肖像権は、自己の容貌を勝手に撮影されて公表されない権利とされており、肖像権侵害はこの権利を侵害する行為にあたります。

つまり、SNSなどネット上に公開した写真をアダルトサイトなどに勝手に使われることはもちろん、友人と撮影した写真を勝手にネット上に載せられることも肖像権侵害に該当するため、損害賠償請求などが可能です。

さらに、勝手に撮影された写真に偶然自分の姿が写り込んでおり、それが無断で載せられた場合も肖像権侵害にあたる可能性があります。

ちなみに、肖像権侵害は自分の姿を撮影された時のみ適用されるもので、文書などで個人情報や私生活を勝手に公開された場合はプライバシー侵害が適用されます。

プライバシー侵害

プライバシー権は、自身に関する情報を勝手に公開されない権利を含んでいるので、住所や職場、生い立ちや交友関係などの個人情報を掲示板などに勝手に載せられた場合は、プライバシー侵害にあたることが考えられます。

この罪が認められた場合は、損害賠償請求を行うことが可能になります。

名誉毀損罪にあたる可能性

ネットの顔写真の悪用によってなりすまし被害や誹謗中傷被害に遭った場合は、肖像権侵害やプライバシー侵害だけでなく、名誉棄損罪も成立する可能性があります。

名誉毀損とは相手の社会的信用を低下させるような表現行為のことを指しており、その行為の内容が虚偽であるかどうかは関係ありません。

LINEやSNSなど、ネット上で顔写真を勝手に載せたうえで具体的な事実を並べて誹謗中傷する行為は、刑法230条に規定されている名誉棄損罪にあたる行為であるといえます。その行為が確認されると罰則が課せられる可能性があります。

ネットの顔写真が悪用された時の対処法4選

ネットの顔写真が悪用された場合は、公開をやめるように相手に削除要請をする必要がありますが、個人での解決が難しいうえに、さらに事態が悪化してしまう恐れがあります。

従って、顔写真の悪用による被害に遭った時は、次に挙げる4つの対処法をとることが得策だといえます。

法的措置を講ずる

ネットの顔写真の悪用に対する法的措置として、該当する画像や動画の利用の削除請求の他に、著作権や肖像権侵害、プライバシー侵害に対する損害賠償請求などを行うこともできます。

こういった法的措置に踏み切る場合は裁判になることもあるので、早めに弁護士に相談することが大切です。ただし、弁護士にはそれぞれ得意分野があり、今回の場合はネット被害やSNSなどに強い弁護士を探す必要があります。

法務省に相談する

他人にネットの顔写真を悪用されることにより誹謗中傷を受けるなどの被害は、人権問題に該当する可能性が高いといえます。

従って、このような問題で悩んでいる場合は、法務省の人権擁護局に相談する方法があります。

【参考】:法務省インターネット人権相談受付窓口

警察に相談する

リベンジポルノや性的な画像の無断掲載などといったネット上での性的被害に遭っている場合や、性的な画像を掲載するなどと脅迫されている場合は、比較的事件性が高いことから警察に相談することを推奨します。

【参考】:警視庁「自分の名前や顔写真を無断で使用された」

専門家に依頼する

ネット関連の問題はITやSNSなどの専門知識が必要であるため、専門家に相談することが一番安全かつ確実だといえます。何よりもネットの顔写真の悪用による被害で最も重要なことは、個人で解決しようとしないことです。

以上のことから、無料相談を受け付けている専門家も多いので、できるだけ早く解決するためにも1人で悩まずに、まずは相談してみることを強く推奨します。

顔写真を悪用されないための予防策

SNSなどのネットにあげた顔写真を悪用される被害は、一度被害に遭ってしまうとどんどん拡散されて、いたちごっこになる可能性がありますが、そうなると解決することがとても大変です。

そのため、被害に遭わないように予防することが非常に重要になります。次に顔写真を悪用されないための予防策を解説するので、ぜひ実践してみてください。

顔写真を公開しない

最初からネットに顔写真を公開しなければ、勝手に使われるなどといった被害に遭うことありません。

しかし、どうしてもSNSにアップするなどして公開したいなら、顔が分からない写真をアップするか、友人しか見られないように公開制限をすることで、顔写真の悪用による肖像権侵害やプライバシー侵害などのリスクを軽減することができます。

位置情報をオフにする

公開制限をせずにネットに顔写真を公開したい場合は、GPS機能をオフにして撮影した場所が特定されないようにしましょう。

また、自宅や職場などが特定されるような情報を書かないことも大切です。

位置情報を特定される背景やハッシュタグを入れない

自宅周辺の風景を撮影するなど、自宅が特定されてしまうような背景が写った写真はネットにアップしないようにしましょう。

また、近所の建物やお店の名前など、住所や生活圏が特定されるようなハッシュタグはつけないことも重要です。

こどもの写真は極力アップしない

こどもは大人と比べて自己防衛能力が低い傾向があるため、こどもに対する危険は大人よりも大きいといえます。

従って、大人が極力こどもの写真をアップしないことでこどもをネット被害から守るとともに、不審者に対する自己防衛策を学ばせることも大切です。

友人や知人の写真を無断でアップしない

特に深く考えずに友人や知人の写真を無断でネットにアップするなど、自分の行動が友人や知人を危険な目に遭わせてしまう可能性があることを考慮することが大切です。

また、友人や知人の写真を無断でアップすることで、自分自身が肖像権侵害や名誉毀損などの罪に問われる可能性があることも理解しておいてください。

写真をアップする前に不備がないか見直す

先に述べたように、写真に個人情報が特定される情報が写っていないか、友人や知人にLINEやSNSなどのネットに写真を載せる許可はとっているか、などアップする前に一呼吸置いて不備がないか確認する必要があります。

ネット削除の専門家に相談する

ネットの顔写真を悪用されて、すでに被害が起こってから、気を付けても時すでに遅しです。もしもネット上で、「自分の顔写真が悪用された」という場合には、できるだけ早めの対処が必要です。

掲示板、SNSの運営者に削除依頼を出しても対応してもらえない場合には、専門家に相談することをおすすめします。

写真の削除、悪用でお困りのときには風評被害バスターズにご相談ください。