氏名権とは、自分の氏名、会社名、店舗名などを専有する権利です。人格権の一つでもあり勝手に使用されたり、侵害された場合には、その情報を削除請求することができますし、損害賠償訴訟をおこすこともできます。

氏名権を巡って起こるトラブルは大きく2つあります。

一つは掲示板などに勝手に実名(本名)や会社名を書き込まれて誹謗中傷されるケースです。この場合、本名の書き込みとともに名誉毀損、プライバシー侵害、侮辱などと合わせての権利侵害が多く見られます。

さらに「なりすまし」もある意味、氏名権の侵害と言えます。SNSなどに本人を装い実名で勝手にアカウントを作って名誉を傷つけるような書き込みを繰り返してその人の評判を落とすような行為は権利侵害と言えます。

また、もう一つは口コミサイトやレビューサイトなどに会社名や店舗名などを勝手に登録されてしまうケースです。登録した覚えはないのに転職会議のような口コミサイトに会社名のスレッドが立って、そこに転職希望者が良からぬことを書いたり、会社批判をするような事例はよくあります。

さらによくあるのが食べログのような飲食店の口コミサイトに勝手に店舗名のスレッドが立って悪評が書き込まれてしまうことです。店舗側は登録されることを望んでないにも関わらず勝手にお店の名前を使用されて、おまけにレビューがまで書かれて営業被害を受けることがあります。

氏名権を巡っては個人や会社に対する掲示板などへの誹謗中傷の書き込みは「権利侵害」として削除できることがあります。

しかし、難しいのがレビューサイト、口コミサイトに会社や店舗が登録されるケースです。飲食店と食べログの間には訴訟問題も実際に起きていますが、単にこれらのサイトに情報が載ったからと言ってそれが削除の対象にはならないというのが裁判事例としても多く見られます。

権利侵害とともに書き込まれたことによりどれぐらい不利益が生じたかが争点のポイントになります。