日常でネットの掲示板、まとめサイトを利用しない人は、「嫌儲民」という言葉をご存知ないと思います。そもそもどう読むか分からないという方が大勢いらっしゃるのではないでしょうか。「嫌儲民」とは、2ちゃんねる界隈を中心にしばしば使われるネット用語です。

読み方は「けんちょみん」「けんもうみん」と呼ぶのが一般的です。他にも「いやもうみん」「いやんもうみん」「いやちょみん」という読み方でも使われます。もともとネットの世界で生まれた造語であり、ルビが振られていた訳ではありませんので読み方はご自由にというところです。(ちなみに男性の「嫌儲民」は「ケンモメン」と呼ばれます)

ではこの「嫌儲民」という言葉はいつ生まれ、どういう意味を持っているのでしょうか。

この言葉が生まれたのは2006年頃で2ちゃんねるの「ニュース速報」を無断転用して掲載していたアフィリエイト目的のブログ(通称「アフィブログ」、「コピペブログ」、「まとめサイト」などと呼ばれる)の幾つかが炎上して閉鎖に追い込まれる事件がありました。その様子を見届けていた人が残した言葉と言われています。

他人のふんどしで相撲を取るアフィブログに強い反感を持つ「ニュース速報」の住人のことを、「儲けを嫌う」人々という意味で名付けられた様です。ちなみにアフィブログで儲ける人のことを、ネット社会では軽蔑の意味をこめて「アフィカス」と呼んでいます。アフィリエイトのカス野郎というところでしょうか。

2ちゃんねるでは、2007年には転載を全面禁止した「ニュース速報(嫌儲) 板」が新設されました。「嫌儲民」とは狭義には「ニュース速報(嫌儲) 板の住民」のことを指しますが、広義には「掲示板などの書き込みなどを無断転用し金儲けのために利用することを嫌う人々」を指します。

「現代用語の基礎知識」(自由国民社)に「嫌儲」という言葉が初めて記載されたのは2008年度版ですので、一般的に認知されたのはこの年あたりからという認識で良いでしょう。

「ニュース速報(嫌儲) 板」では無断転用したサイトを発見した場合には攻撃を行なうと明言しており、実際に閉鎖に追い込まれたブログも多く存在します。アフィブログの一番の問題は他人の書き込んだ情報を何の承諾もなくそのままコピーして掲載し、なおかつ儲け目的で利用していることです。

他人の言葉を借りず、自分の言葉でちゃんと書かれているブログであれば、アフィリエイトなどを利用した商用目的のサイトであっても攻撃されることはまず有り得ないでしょう。仮にネット上で謂れなき理由から「嫌儲民」と書き込まれたり、攻撃を受けても、それは単なる誹謗中傷だと受け流す方が賢明です。