Identifying the perpetrator

2ちゃんねるなどの掲示版に「個人情報を書き込まれた」、TwitterなどSNSに「根も葉もない噂をツイートされた」。そんな時には書き込んだ個人(犯人)が誰なのか特定したいと思います。

個人を特定することによって「相手が誰で目的は何なのか?」がはっきりしますので「示談(和解)交渉」「損害賠償請求」「訴訟」などにおいて有利な交渉をすることができます。

掲示板に書き込んだ「個人を特定する方法」「IPアドレス調査」「相手への請求」などについて解説します。

誹謗中傷を書き込む個人(犯人)の目的とは?

ネット上では匿名で活動できるのをいい事に「掲示板」「ブログ」「SNS」などに個人の誹謗中傷や会社の悪評を書き込む人間がいます。「個人情報を晒して喜ぶ」「ライバル会社の営業妨害をする」「個人的な恨みを晴らそうとする」など、様々なネガティブな目的があります。

会社に対しては、在職中の社員や元社員が会社や上司に対して、恨みを晴らすべく掲示板上に有る事無い事を執拗に撒き散らすケースが見られます。競合する会社が営業妨害をおこなうケースも少なくありません。

個人の場合には、「人格」「容姿」への誹謗中傷だけでなく、「個人情報」「プライバシー」「過去の経歴」などをしつこく晒して喜ぶ愉快犯のような人間がいます。実は、その犯人が別れた彼氏、彼女、知人・友人、先輩・後輩など以外な人間が書き込んでいたりするものです。

ネット社会では表現の自由というものが尊重されます。しかしながら、個人・会社に対して限度を超えた陰湿な誹謗中傷をそのまま放置すると会社にとっては営業活動に大きな影響をきたします。個人にとっては社会生活を送る上で不利益をこうむることになりかねません。

掲示板に書き込んだ個人(犯人)を特定することはできる?

掲示板に書き込んだ個人(犯人)を特定することは可能です。なぜなら、インターネットをするには、ネット回線とプロバイダ契約が必要になり、「プロバイダ責任制限法」に基づいて、「IPアドレス(契約情報)」を管理するプロバイダから誹謗中傷を行った書き込み個人(犯人)の「住所・氏名・メールアドレス(発信者情報)」を特定できるのです。

プロバイダとは、ネットに接続するサービスを提供する業者であり、プロバイダが発行するIPアドレスがないとインターネットは利用できません。IPアドレスとは、ルーターやパソコンなどに設定されている0~255の数字を組み合わせたインターネット上の住所のようなもので、パソコンやスマホなど末端1台に対して振り分けられています。ネットの利用者には固有のIPアドレスが振り分けられることになり、どこの誰かが証明されることになります。

なお、プロキシ(代理サーバ)を使っている場合でも、書き込み相手(犯人)特定できますが、IPアドレスが海外の複数のプロキシサーバーを経由(Tor通信)しているケースもあります。Tor通信している場合は情報開示請求が複雑になりますので特定が相当困難になりますが、専門家であればプロキシを使おうがTorを使おうがIPアドレスを特定することが可能です。

プロバイダ責任制限法とは

プロバイダ責任制限法(正式名称:特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)とは、ネット上で名誉毀損や著作権侵害などの問題が生じた際のプロバイダや掲示板管理者に問われる責任を制限する法律です。これに加え、ネット上で「権利侵害」を受けた被害者が「発信者情報開示請求」できる規定もあります。

発信者情報開示請求(プロバイダ責任制限法第4条)は、ネット上で誹謗中傷するような違法な書き込みを行った相手(犯人)の住所・氏名・メールアドレス等をプロバイダに開示請求できる制度です。

また、通常では発信者情報開示請求と同時に「発信防止措置依頼」を行うことになります。発信防止措置依頼とは、誹謗中傷や個人情報・プライバシーを侵害する書き込みの発信を防止する制度で、依頼されたプロバイダ等がその書き込みを削除することをいいます。

書き込み個人(犯人)特定できる期限と注意点

必ずしも書き込み相手(犯人)特定できるわけではありません。というのも、掲示板管理者から書き込み犯人のIPアドレスを入手する必要があることはもちろん、書き込み個人(犯人)特定するには、プロバイダにログ(記録)が残っている期間である必要が出てきます。

一般的にプロバイダやサイトはログを3ヶ月から6ヶ月程度しか保管せず、一定期間が過ぎると消去してしまいます。例え、プロバイダの保管期間中であっても掲示板・サイトの運営会社がIPアドレスを開示してくれないケースもあります。

書き込みが行われてからかなり時間が立っている場合や、運営会社がIPアドレスを開示してくれないケースでは特定が非常に困難になりますので注意が必要です。

運営会社がIPアドレスを開示してくれないケースとは

掲示板やブログなどの運営会社にIPアドレスの開示請求を行う場合は、申請されたページに法的な問題がある場合、多くは情報開示に対応することになります。

ただし、一見すると誹謗中傷ととれる書き込みであっても、名誉棄損やプライバシー侵害、侮辱罪など法的に「権利侵害(不法行為)」が成立しなければ情報開示請求は認められません。

権利侵害の成立には、その書き込みが誰のことについてのものなのかが、第三者にとっても分かる「同定可能性」があるかが問題となります。具体的に自分への書き込みであることと書き込み内容が誹謗中傷にあたることを証明できなければ情報開示が拒否されてしまいます。また、請求方法が誤っている場合もIPアドレスの開示請求が拒否されてしまいます。

ネット上の誹謗中傷はプロバイダやサイト管理者が悪いわけではありません。正しい情報を正しい手順で伝えIPアドレスを開示する必要性を伝える必要があります。

IPアドレスを特定する方法

IP address survey
IPアドレスを特定する方法は、サイト管理者に対して発信者情報開示請求を行い、発信者(犯人)のIPアドレス、末端情報、ポート番号、発信時間(タイムスタンプ)などの「通信履歴ログ」の開示を受けます。掲示板の登録方法には「実名(社名)を公開して運営している」か「匿名でサイトを運営している」かによって分かれますが、実名サイトか匿名サイトかで手続きの方法が異なります。

実名サイトのIPアドレス特定にかかる手続き

実名サイトの場合、「情報開示請求訴訟」を提起する必要がありますが、まずは通常訴訟(本案訴訟)ではなく「仮処分」を申し立てます。仮処分申請は「発信者情報開示仮処分命令申立書」を裁判所に提出することになります。

訴訟は多くの時間が必要になることがあります。もし訴訟期間中にプロバイダのログが削除されてしまうと、たとえサイト管理者からIPアドレスが開示されたとしても犯人を特定することができません。このため、発信者情報開示仮処分命令申立と並行して「ログ保存請求」を行うことになります。

ログの保存義務は現状では法律では定められていませんが、仮処分が認められればIPアドレスの開示を受けるとともに確実にログを保存させることができます。

仮処分決定がサイト管理者に送達されたあとは、IPアドレスの開示を受け、書き込み個人(犯人)特定のためにプロバイダに対して開示請求訴訟を提起することになります。

匿名サイトのIPアドレス特定にかかる手続き

匿名サイトの場合、「仮処分」又はテレコムサービス協会の「発信者情報開示請書」を用いてサイト管理者にIPアドレスの開示請求することになります。

発信者情報開示請書には、書き込みがあるレス番号、サイトURL(ブログの場合はブログ名、URL)、掲載情報(どういう内容が書かれているのか)、侵害情報(名誉毀損やプライバシー侵害など、どのような権利侵害があったのか)という情報が必要になります。

サイト管理者から権利侵害が認められればIPアドレスが開示されることになりますが、この場合も「ログ保存請求」が必要になります。また、開示請求が拒否された場合は、開示請求訴訟を提起する必要が出てきます。

書き込んだ相手を特定後の対応

掲示板やサイトの運営会社からIPアドレスを特定することができれば、IPアドレスをもとにプロバイダを特定し、プロバイダに対して発信者情報開示請求を行うことで、書き込み個人(犯人)の住所・氏名・メールアドレス(発信者情報)の開示を受けることになります。

書き込んだ相手を特定後の対応は、苦しんだ期間や書き込みの内容など損害の程度によって決める必要があります。

公式に謝罪させる

書き込みの削除と内容の訂正に加え、公式に謝罪させることによって、棄損された信用や名誉を回復できることもあります。掲示板やブログに誹謗中傷を書き込みされた場合に相手(犯人)から公式に謝罪させて掲載内容を追記事によって訂正させることは信用・名誉回復のために有効です。

二度と書き込まないと誓約書にサインさせる

誹謗中傷をした証拠として、今後二度と書き込まない内容を盛り込んだ契約書を作成することも有効です。ただし、契約違反をしたときに損害賠償請求等を行う場合、法律に習熟しているか否かによって、その契約書が有利または不利な内容になるのかが決まってしまいます。

契約書の内容は専門家に相談してから作成するのが望ましいでしょう。

損害賠償請求をおこなう

ネット上の誹謗中傷によるプライバシーの侵害は権利侵害(民法709条)に該当します。民法709条では「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は,これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と定められており、書き込み個人(犯人)特定できれば損害賠償請求も可能になるということです。

名誉棄損は刑法230条、侮辱罪は刑法231条・233条に定められており、損害賠償請求だけではなく懲役又は罰金に処されることもあります。

ただし、不法行為に基づく損害賠償請求権の消滅時効は、不法行為の損害および相手(犯人)を知ったときから3年、不法行為のときから20年と定められています。つまり、誹謗中傷の書き込みを知った時点から3年が経過すると損害賠償請求ができなくなってしましますので注意が必要です。

書き込んだ個人の特定をするなら専門家に相談

IPアドレスを特定する方法には、警察や弁護士に依頼するケースと専門業者に依頼するケースがあります。警察や弁護士に相談すると炎上してしまう可能性もありますし、法的に問題がない場合は弁護士がサポートしてくれる範囲は限られてくることがあります。そんなときは、ネットの誹謗中傷に対して一緒に戦ってくれる専門業者にサポートを依頼するのがいいでしょう。

誹謗中傷対策に関して総合的なアドバイスやサポートができる風評被害バスターズはあなたの味方です。書き込んだ個人の特定から削除まで低料金で迅速にサポートいたします。お気軽にご相談下さい。