グーグルマップ削除依頼
飲食店や美容院、病院・歯科医院を営む方々にとって、今やグーグルマップは重要な集客ツールです。地図上に位置を示すことができる上に、そこを実際に利用したユーザーの評価や口コミを見ることができるため、事前に多くの情報を伝えることができます。

しかし、この評価や口コミというのが良い方向に作用している時は集客ツールとして機能するのですが、その反対に作用することがあります。

それは、悪い評価や口コミをされてしまった場合です。まだ見ぬ顧客がお店やクリニックの情報をグーグルマップで検索した時、「最悪」「二度と行かない」といったコメントを目にしたら、その人がどう感じるか、そしてどんな判断をするかは言うまでもありません。

利用シーンが多くなっているだけに影響を無視できない、グーグルマップの星評価や口コミ。グーグルマップが集客の足かせになってしまわないよう、悪い口コミの削除法、対処法について解説します。

グーグルマップとは

グーグルマップとは、検索エンジン大手のグーグル(Google)が提供している地図サービスです。スマホで使用すると自らの位置情報を表示させながら利用できるため、初めて行く場所へのナビゲーションに役立ちます。

最近ではカーナビの代わりに使用している人も多く、グーグルマップが無ければ初めての場所に行くことができないという人もいるほどです。

そのグーグルマップには、評価と口コミの機能があります。特定の場所を検索したりタップをすると、その場所を利用した人からの投稿が表示されるため、初めてそこを利用する人にとって参考になるという便利な仕組みがあります。

位置情報と併せて利用することで利便性がとても高くなるため、グーグルマップで得ることができる評価や口コミを参考にしている人とはとても多いです。

グーグルマップに誹謗中傷が書かれる理由

グーグルマップの評価や口コミの機能は、誰でも簡単に利用することができます。グーグルとしては初めてそこを利用する人のために情報を共有することを目的に設けた機能であるはずなのですが、問題はそこに書き込まれる誹謗中傷です。

正当な評価だけでなく故意による低評価や誹謗中傷であっても自由に投稿できてしまうため、それがお店やクリニックにとって重大なダメージになる可能性があるのです。

それでは、なぜグーグルマップに誹謗中傷が投稿されてしまうのでしょうか?考えられる理由は、以下の通りです。

・商品、サービスに満足できなかった
・競合店、ライバルによる嫌がらせ
・退職者による腹いせ

1つ目については主観によるところが大きいとはいえ、もし同様の誹謗中傷が多数投稿されていたとしたら、それは商品やサービスに問題があることが原因かもしれません。

ここで問題になるのは、2つ目と3つ目です。自由に投稿できるグーグルマップというインフラを悪用してライバルを蹴落とそうとしたり、退職した人が元職場に嫌がらせをしようとしたりといった行為は悪意そのものです。

1つ目の顧客不満足については置いておいて、この記事では2つ目と3つ目に該当する不当な誹謗中傷、言いがかりへの対処法を解説していきたいと思います。

口コミを放置すると経済的なダメージが待っている

悪意によって投稿されてしまった、低評価や誹謗中傷が含まれた口コミ。これを放置していると、お店やクリニックにとって重大なダメージに発展する恐れがあります。

初めてそのお店やクリニックをグーグルマップで検索した人にとって、評価と口コミは少ない情報の大部分を占めます。その少ない情報の中に誹謗中傷があったとしたら、それによって集客が妨害されることは目に見えています。

しかも厄介なことに、投稿をされた当事者(お店やクリニックのオーナー)は自らの権限でこうした口コミを削除できないですし、低い評価星削除もできません。誹謗中傷に対する「いいね」の取り消しもできません。

一定の匿名性も確保されているため、口コミの名前から本人を特定することも簡単ではないでしょう。つまり、誰だか分からない相手から言われっぱなしの状態、口コミによる名誉棄損が放置された状態になってしまうのです。

これが重大な経済的ダメージに発展するとなると、リスクとして認識するべき脅威です。

誹謗中傷を書かれるのはどんな業態?どんな口コミ?

グーグルマップ 誹謗中傷 病院 飲食店 美容院

実際に、グーグルマップで見受けられる誹謗中傷の口コミとはどんなものでしょうか。すでに当事者になっている方は心当たりがおありでしょうし、そうでない方もその凄まじい言葉の数々をぜひ知っておいてください。

飲食店

飲食店に来店客が期待することは、味の良さ、店の雰囲気の良さ、接客の良さなどです。その裏返しで、これらの要素に納得できないことがあると誹謗中傷の火種になります。

悪意だけで誹謗中傷の投稿をする人にとってもこうした要素に関わる誹謗中傷が最も使いやすい言葉となります。

「写真で見た料理と全然違っていた」
「プロが作った味とは思えないレベル」
「接客が最悪だった」(特定の店員を名指しで批判する事例もあります)
「店内がうるさくて居心地が悪かった」
「不潔感があってすぐに帰りたくなった」

などなど、これらはほんの一例です。他にも数え切れないほどのパターンがありますが、どれも共通しているのは「その店には行かない方がいいよ」という初見の人に対するメッセージです。

病院・歯科医院

病院や歯科医院に期待することは、病気や虫歯の治療、健康管理などです。最近では医療サービスの向上が進んでおり、ホテル並みの接遇や丁寧な応対などが一般化してきているため、こうした医療サービスへの期待値は高くなります。

その期待値が満たされなかった時には諸刃の剣です。つまり誹謗中傷の火種になります。

「医師の態度が横柄で感じが悪かった」
「ちょっとした治療なのに請求が高額だった」
「痛くしないように頼んだのにかなり痛かった」
「待ち時間が長すぎて疲れた」

これらに共通しているのは、病院や歯科医院に対する期待が裏切られたという視点です。これが事実であれば改善の余地があると思いますが、誹謗中傷を目的としている人にとってはこうした言葉が信憑性を持つため、こうした言葉を好んで使うことでしょう。

美容院

美容院を利用する人の目的、期待することは、きれいになることです。そしてきれいになるためのさまざまな提案や、そこにいることが心地良いと感じる雰囲気や接客でしょう。

誹謗中傷では、こうした要素が満たされなかったという主旨のものが並びます。

「写真を見せて頼んだのに全然違う髪型になった」
「接客が悪かった」
「こちらの要望を全然聞いてもらえなかった」
「雰囲気が悪く、居心地も悪かった」

こうした口コミを見た人が感じることは、その美容院に対するネガティブな印象でしょう。「こんな美容院に行って大丈夫かな?」と感じてしまえば、有望な顧客候補を知らない間に失ったことになります。

グーグルにマップに誹謗中傷を書き込まれたときの4つの対処方法

先ほどご紹介した悪い口コミの事例を初めて目にした方の中には背筋が凍るような思いをしたという方もおられたのではないでしょうか。

自分のお店やクリニックにこんな口コミが投稿されたらどうしようと思うのは当然です。

しかし残念なことに、こうしたことはすでに事実として起きています。ここで解説するのは、グーグルマップへの誹謗中傷が実際に起きてしまった場合に取りうる4つの対処法です。

まずは1と2の対処法を行ってみて、それでも解決が困難という場合は3や4に進むという段階を踏んで解説したいと思います。

1.オーナー返信での対応

グーグルマップの口コミ欄には、返信機能があります。自分のお店やクリニックに悪い口コミを投稿されたら、当事者としてそこに誠意ある返信をするのがオーナー返信による対応です。

これは実際にお店やクリニックにも落ち度があるという自覚がある場合に有効で、真摯にその口コミを受け止め、今後どのように改善していくのかという説目をすることで「禍を転じて福と為す」の効果が期待できます。

なぜなら、その口コミ欄を見た人が悪い口コミを目にした時、同時にお店やクリニックの当事者から謝罪や改善のコメントが返信されていたとしたら、それがフォローとして機能し、悪影響を緩和できるからです。

もしかすると誠意あるオーナーだと見なされ、逆に信頼度が向上するかもしれません。「Googleマイビジネス」にログインをした上で「クチコミ」のメニューを選択、そこに該当する口コミを探し、返信をクリックするとオーナー返信の文章を入力、投稿することができます。

【参考】:クチコミを読み、返信する(Googleマイビジネス ヘルプ)

2.グーグルへの削除要請

次に取りうる対処法は、グーグルへの削除要請です。これは自分の側に非がないと思える場合、つまり悪質な誹謗中傷や嫌がらせの類であると判断される場合に有効です。

グーグルでは情報の質を担保するために、何を投稿しても良いわけではないという規定を設けています。投稿対象と全く関係のない内容であったり、アダルト、違法な内容などは不適切なコンテンツに該当します。

それに加えて風評対策と関係が深い、以下のような内容も不適切なコンテンツに分類されています。

・悪意のある表現
・嫌がらせ、いじめ
・なりすまし
・利害に関する問題(ライバル社の悪口など)

これらも不適切なコンテンツに分類されるため、グーグルに報告をして削除要請をすることができます。これは「Googleマイビジネス」ではなく、一般のグーグルマップで表示される口コミ欄から報告が可能です。

誹謗中傷だと思われるコメントの右側にある三点メニューボタンをクリックし、そこから表示されるウインドウで不適切であることを報告すればOKです。

「Googleマイビジネス」からの削除要請も可能なので、詳しくは以下の公式ページをご覧ください。

【参考】:不適切なコンテンツを報告し、修正する(マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシーヘルプ)

3.裁判所への申し立て

グーグルへの削除申請をしても削除されない場合は、法的な手段による対処が考えられます。具体的には仮処分という申し立てをすることにより、法的な権限をもってグーグルに対して削除命令を出すという方法です。

法的に何か不利益を被った際に裁判所に申し立て、それが裁判所に認められると法的な効力のある命令が出されるため、それによって不利益を解消するのが仮処分です。

法的な効力があるため、裁判所からグーグルに対して削除命令が出れば、それは任意ではなく義務なので削除に応じなければなりません。

グーグル自身の判断で削除要請に応じてもらえればここまでやる必要はないのですが、削除要請で解決しなかった場合は裁判所による仮処分を検討してください。

ここでは簡単に仮処分と述べていますが、一般人が簡単にできるものではありません。もちろん自分で手続きをすることもできますが簡単ではない上に、裁判所に申し立てを認めてもらうためには一定のテクニックも必要です。仮処分申請をする場合は、法律の専門家である弁護士などに相談をするのが最も早道です。

4.専門家・弁護士への相談

先ほど仮処分についての解説で、具体的に申し立てをするのであれば専門家である弁護士に相談することを推奨しました。最終的な結論が仮処分ではなくても、弁護士は法律の専門家なので、ネット上の誹謗中傷についても法律的な知見を持っています。

誹謗中傷がグーグルへの削除要請で解決しないのであれば、仮処分という手段ありきではなく、まずは相談をしてみてはどうでしょうか。

しかし弁護士の知り合いがいるわけではなく、あてがないという方も多いでしょう。その場合はネットで検索するのが最も確実です。

ネット上にある弁護士事務所のホームページから探すこともできますし、「弁護士 ネット 誹謗中傷」などのキーワードに、お住まいの都道府県名を付け加えることで、誹謗中傷対策に強い弁護士が見つかるかもしれません。

悪質な書き込みなら専門家へ相談を

グーグルマップに限らず、ネット上の誹謗中傷は一方的に悪意のある書き込みをされてしまうとこちらの権限で簡単に削除することができません。そのため対応が後手に回ってしまい、その間にも悪意のある情報が拡散します。

そして、いわれなき誹謗中傷がいつしか事実であるかのようにダメージを及ぼすというリスクをはらんでいます。

この記事ではグーグルマップの口コミ削除について解説しましたが、ネット上で悪質な書き込みの被害に遭った場合は、できるだけ早く専門家に相談をするのが被害を最小限に食い止め、そして解決を早めることにつながります。